本気山塾!春合宿はホロ苦山行でした。。。

私が主宰する本気山塾!
その春合宿は当初南アルプスに向かう予定でしたが参加者が1名だけとなったため、せっかくなんで厳しいところにということで急遽穂高岳に変更。
結果として大きな経験にはなったもののほろ苦い山行となりました。

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5月3日朝の上高地より穂高連峰。このときはまさかあんなことが起きるとは。。。

最高の天気の中を歩いていきます。明神岳。
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もうニリンソウが咲いてるよ!
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GWとあって徳沢キャンプ場もいっぱいのテント。
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横尾から涸沢方面に向かいます。
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本谷橋あたりから雪ですね。少ないけど。
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ザクザクの春雪。
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涸沢に着いたらのんびり。
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翌5月4日は予報通り雨とガス。何にも見えません。
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しばらく滑落停止訓練などして早々に沈となりました。
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翌5月5日はこれまた予報通り快晴!
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ただ急激に冷えて雪面はガチガチに堅く締まっていたので嫌な予感はしたんだけど。。。

白出のコル目指してアズキ沢の堅くて急な雪壁を登っていきます。
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今回は塾長モードでなくガイドモードなんでしっかりとショートロープ確保。
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コルまであと少しと迫ったところで上から「うわっ!」という悲鳴が聞こえました。
Tさんにすぐに滑落者の方を確認して避けるよう指示。2名がものすごい勢いで落ちていきました。
とりあえずロープをピッケルで仮固定し携帯電話を出して警察に救助要請。同時にTさんに事情を話し登山行動を中止して救助活動に入ることを了解してもらいました。この時点で要救助者2名の生死や意識レベルは不明です。GWで登山者は多くいましたが救助活動ができる人がいるかどうかはわからないため、私が現場に下りるのが一番早いかもしれないと考えました。気持ちを落ち着けてゆっくりとショートロープで下ってもらいます。私もいつも以上に慎重になっているのが実感できました。
 現場に着くとすでに知り合いの国際ガイドI氏とその顧客グループおよびその他医療関係者と思われる一般登山者がCPR(心肺蘇生法)を始めていました。この時点で2名とも心肺停止状態です。警察の救助隊とほぼ同時に現着した私もその中に加わり、交代しながら懸命にCPRを続けました。滑落からおよそ1時間半後ヘリで2名をピックアップして救助活動は終わりとなりました。その後、搬送先の病院で死亡が確認されたそうです。
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もはや再び登り返す気力も体力も時間もなく、今回の山行はここで打ち切られることになりました。でも、私の判断は間違っていないと思います。
目の前で滑落した人を救うことができなかったのは大変残念ですがベストは尽くしました。救助活動終了した時点で雪はかなりゆるんでたのであと2時間か、少なくとも1時間待って下山してればあの2名もあんなことにはならなかったかもしれません。

このブログの読者の方がどんなレベルの方かはわかりませんが、雪山は想像できないような危険が待ち受けていることがあります。前日に簡単だったからと言って翌日簡単な状況であるとは限りません。いつでもフレキシブルに動けるよう時間に余裕を持つとともに積極的に技術講習会等に参加して各自の登山技術を高めてほしいと思います。

そんなほろ苦い今年のGW本気山塾!春合宿でした。。。

パタゴニア

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